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列車を運転する前はブレーキ試験を必ず実施しなければならない!関東鉄道常総線の事故を振り返る

福知山線脱線事故から考える!鉄道運転士はこうしてメンタルが追い込まれる! 〜重圧に勝てなければプロの運転士にはなれない〜|めりの【鉄道経験者】鉄道の本当のところ|note

 

昭和の関東鉄道が蘇る!🔽


昭和30年代~50年代の地方私鉄を歩く 第6巻 常磐線に沿って(1)関東鉄道(常総筑波鉄道、鹿島参宮鉄道) (昭和30年代~50年代の地方私鉄を歩く 常磐線に沿って 1)

 

北海道のJR函館線で6月7日深夜のお話。

保線作業用の車両がブレーキが利かない状態で

下り坂を走行したそうです。

JR北海道は最近何かとミスの多い印象があります。

 

ブレーキが効かず、約7キロ先の平坦(へいたん)

路で自然停止していたことがわかり、走行中の

最大時速は80キロ。安全確認がされていない踏切

2カ所を通過していたといいます。

 

まぁ、ゾッとする話です。

 

運転士はプレッシャーとの戦いです🔻

福知山線脱線事故から考える!鉄道運転士はこうしてメンタルが追い込まれる! 〜重圧に勝てなければプロの運転士にはなれない〜|めりの【鉄道経験者】鉄道の本当のところ|note

 

一歩間違えば他を巻き込んでの大事故に繋がる

恐れもありました。そして運転士や作業にあたった

人もさぞかし恐怖であったと思います。

よく雨天や、降雪時に一時的にブレーキが効かない

感覚を私も経験しましたが、本当に冷や汗もので

す。

空転と滑走の記事はコチラ🔽

少し真面目な話をしてみよう「空転と滑走」について - 元駅員・車掌・運転士を経験の鉄道マン!めりの的鉄道の世界!

 

当たり前の話ですが、列車はブレーキが安全に

作動する条件でないと、走らせてはいけません。

そして運転士は必ずそれを確認します。

 

それがブレーキ試験であります。

 

乗り込んだら、ブレーキ試験を実施し

ブレーキに異常がないかを確認します。

その確認が済んでから初めて運転をするのです。

今回の運転士がブレーキ試験を実施していたのか

そのあたりはわかりません。

 

過去にもディーゼル列車がブレーキ故障で暴走し

ビルに突っ込む事故がありました。乗客1人が死亡

250人以上が重軽傷を負っています。

以下は事故の内容になります。この事故は運転士

登用教育でも、ブレーキ試験の大切さを指導する

際によく事例にあがります。

 

◎事故概要

関東鉄道常総線で、ディーゼル列車

(4両編成、乗客約900人)が、西取手駅を出発後

次の取手駅手前の下り勾配で減速しようとしたが

ブレーキがかからず、車掌も車掌弁を引下げたが

ブレーキはかからなかった。

取手駅では車止めを乗り越え、駅ビルの壁を突き

破り、先頭車両の4分の3が店に突っ込みました。

乗客1人が死亡、250人以上が重軽傷を負った事故。

◎簡単な内容

列車は取手駅の一つ手前の西取手駅に到着した。

発車しようとしたが、ブレーキがかかったままの

故障状態になったため、これを緩める作業を

運転士は行った。

その後発車させようとしたが上り勾配で後退した

ので慌てて車掌が車掌弁でブレーキをかけた。

機器的な詳しい説明は他サイトを確認頂きたいが

この車両は一定の条件を満たすとブレーキが使用

できない状態となる。

諸々の機器操作で当該電車はブレーキを効かせる

事ができない状態になっていた。

この時、ラッシュ時間帯であり故障で10数分停車

していました。

乗務員は焦っており、多くのお客様が乗車をして

いるのに遅れを出しているこの状況で、全ての

ブレーキが効かない条件が揃っている状況に

気づかず、確認を怠り、列車を発車させてしまった。

という事故です。

 

まさに焦りがミスを生む典型的な例です。

 

鉄道員に焦りは禁物!

落ち着いて安全確認する事が何より大切🔽

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関東鉄道常総線の取手駅事故は結構有名かと

思います。ミスは誰でもありますが最も致命的

だったのは

 

運転時のブレーキ制動試験を怠ったことです。
(ブレーキ圧力の未確認)

 

列車を起動させる前に、必ずブレーキ試験を実施

しなければなりません。ブレーキが正常に作動

しない車両を走らせてはいけないのです。

 

運転士はその確認をする義務があるのです。

 

少し脱線しますが、関東鉄道常総線というと

ローカルムードがまだまだ残っていて、大家族で

有名な石田さん家がある場所ですよね。

TVで見た事がある方も多いのではないでしょうか。

魂の子育て術!スカッとします🔻


子どもの心に風邪をひかせない子育て 7男2女 一家11人の大家族 石田さんチ

 

さて、冒頭のJR北海道の事故ですが、ブレーキ確認

などの作業手順は徹底されていたのでしょうか。

人はミスを犯すもの。

過去の大事故から鉄道は様々なルールが作られて

きました。しかし、いくらマニュアル類や規則を

整備しても、最後に人がルールを徹底しなければ

何も意味はない。

改めて。

 

機械は100%万能ではない。

人は最後の砦である。

 

その事を再認識させられます。

 

運転士は安全に関する最後の砦である🔻

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