少し真面目な話をしてみよう「空転と滑走」について
鉄道本社と現業の関係を知る🔻
有名な国鉄三河島事故の本。
古いけれど、失敗の本質を学べる良書!👇
台風が日本列島に接近しています。
甚大な被害が出ないように祈るばかりですが
我々は備えることしかできませんので
万全の準備をしておきたいところです。
さて、台風といえば雨と風。
今回は雨に関わる少し真面目な技術的なお話です。
とは言っても、あまり小難しいお話には
しませんのでご安心を。
鉄道は非常に複雑なシステムから成り立ってます。
そしてその中で伝統の技術が確かに
脈々と受け継がれています。
本日は「空転と滑走」
特に雨の日には気を使うことになります。
どちらも運転の時にはとても気を使う現象で
あります。簡単に説明します。
空転とは。
レールが雨等で濡れているときに
粘着力が少なくなり起動時や加速時にスリップ
する事をいいます。
滑走とは。
空転の状況が減速時に発生する事をいいます。
つまり、車輪の回転しようとする力が
粘着力を上回った場合には空転
制動力(ブレーキの力)が粘着力を上回った場合
滑走が起きやすくなるということですね。
車でも路面が湿った時に起きたりしますが
鉄道の場合は車輪もレールも金属ですから
粘着係数が車に比べてとても小さいことから
滑走が生じやすくなります。
鉄道運転士は様々なプレッシャーが!🔻
一般的な粘着係数の値はこのような感じです。
乾燥している時 → 0.25〜0.30
湿ってる時 → 0.18〜0.20
雪や霜が付着時 → 0.10〜0.15
わかりにくいかもしれませんが
湿ったり、雪が降ったりするにつれ
運転は難しくなるのです。
これらはその時の状況や速度によっても
変わりますが、参考にはなるでしょう。
天候の悪い日には、運転が難しくなります。
これも技術や経験によって上手い運転と
ヘタクソな運転と、様々にわかれます。
特にブレーキ時の滑走で
顔が青ざめるような経験
をする運転士も多いのではないでしょうか。
私は雪の日の駅停車ブレーキ操作で
編成の半分がホームから飛び出てしまったことが
あります。この過走で荒天時に運転する怖さを
思い知りましました。日々、それらを繰り返し
経験を積んでいくのです。
ちなみに、滑走をしてしまうと
車輪が削れてフラットというものができてしまい
その部分はガタガタと異音がしてしまいます。
これはある意味ハッキリ言えば‥
皆様。私は下手くそな運転をしました。
と周りに示しているようなものです。
鉄道員は酒飲みが偉くなるものです🔻
運転士はプライドのためフラットを作らない
運転を日々研究しているのです。
運転士はただ運転してるように見えますが
運転技術に関してはプライド高い人も多いです。
お互いに色々な人の運転を良く見てたりして
切磋琢磨しているのです。
そんな職人魂を、持って仕事できることは
素晴らしいことですよね。
電車の運転というわかりやすいタイトル🔻
現場たたき上げの運転士が書いた本。
皇室が御乗車する列車も運転担当したとか、必見!
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