指導者が運転室を離れた2分間、見習運転士が運転担当したニュースを考える
刃物事件から考えてみる 〜経験者しか知らない非常通報・ドアコック・乗務員の安全教育とは〜｜めりの【鉄道経験者】鉄道の本当のところ｜note
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またもやトイレの話題となります。
一度何かしらのニュースが流れると、それに似た
内容が続きがちですが、前回の新幹線に続いて
今回は九州の特急での出来事です。
新幹線の記事はコチラ🔽
運転中にトイレへ行きたくなるのは本気でツライものです - 元駅員・車掌・運転士を経験の鉄道マン！めりの的鉄道の世界！
以下はネットより抜粋。
ＪＲ九州は４日、走行中の特急列車で
男性運転士が約２分間運転室を離れていたと
発表した。体調を崩し、免許のない見習い運転士
を残してトイレに向かっていた。運転士が戻る
までは、見習い運転士が操縦をしていた。
体調不良問題は運転士とすると重要な問題です。
冷や汗をたらしながら、必死に運転します。
体質で、特に腹痛が度々という人もいますし
そういった人は特に泊り明け朝は厳しいものです。
前回の記事では免許を持たない車掌に任せて
トイレに行きましたが、これは当然にダメな事は
わかります。
では今回の見習運転士だと、どうでしょう？
見習運転士はこれから運転士になろうという
人材です。この後厳しい訓練と、試験を経て
晴れて免許が交付されます。
つまり見習時点では無免許ですから
1人で運転する事はNGとなります。
規則に、免許を持たないものは有資格者と一緒で
なければ操縦をしてはいけない決まりがあります
ので、無免許で、全くの1人でハンドルを持っては
いけないのです。
この見習運転士の気持ちになると、さぞ緊張した
のではないかと思います。それこそ何かあれば
一大事ですし、大事故に繋がりかねない危険も
あります。見習のどの段階かにも寄りますが
自分が見習当時を思い出すと。
2分間指導者不在で頼むといわれると
非常に大きな不安があるかと思います。
問題なのは。
指導者に言われては、とりあえず従うしかない
こと。（今回のケースは後日報告したようですが）
鉄道においては、まだまだ指導者が絶対である
という空気感があります。
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私が運転士教育に入る際、当時の区長から
言われた言葉は今でも忘れません。
「お前らは見習いで各自に指導者がつく。
指導者の言う事は絶対だ、ついていけないとか
文句がある奴はさっさと降りてもらって結構。
他に運転士になりたい奴は沢山いる」
見習は最下層の立場になります。
例え数年間車掌を経験していても、運転士見習と
なると、立場としてはまたイチからやり直しです。
最近の状況はわかりませんが、少なくとも私が
在籍していた頃は、まだ先程の区長のような
内容がまかり通っていました。
今の時代なら、パワハラ認定といったところです🔽
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なんにせよ、鉄道には独特の世界観がある事は
間違い無いでしょう。
さて。トイレ問題に話を戻すと。
前回も書きましたが、各社でどのような対策を
するかが問われています。ルールはそれなりに
存在するのでしょうが。
そのルール通りに行動できる社内雰囲気は
あるのか、理解はあるのか。
そのあたりを、もう一度検討してみる必要が
ありそうです。
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